「押し貸し」とは、勝手に多重債務者の口座に現金を振り込んで、暴利での返済を要求する手口です。
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押し貸し（押貸し）とは
「押貸し」という信じられないような方法を使うヤミ金が増えています。
一般的な闇金は、まず「借りませんか？」という勧誘をし、借金を申し込んできた人に対してカネを貸すというやり方です。
いくらヤミ金でも貸金業ですから、カネを借りたいという人がいなければ商売になりません。
しかし、押し貸しは、借金の申し込みなどしてもいない人に対して、いきなり銀行口座にカネを振り込みます。
その後、勝手に振り込んでおきながら、
「〇月〇日に〇〇万円貸したから利息分と一緒に返済しろ」
と請求してくるのです。
このような手口が可能になる背景には、貸金業者間での顧客名簿の流通という実態があります。
一つの闇金から借金すると、そのときに提出した借入申込書に書かれた住所や銀行口座などの情報が別のヤミ金に転売されていくのです。
顧客情報を買い取った闇金は、普通は借金の勧誘に利用するのですが、ヤミ金のなかでもさらに悪質な業者が、借入申込書に書いてある銀行口座に一方的にカネを振り込み利息を取ろうとするのです。
これは、もはや貸金業者ではなく、単なる「いいがかり」商法でしかありません。
彼らにすれば、いいがかりをつけるきっかけさえあればいいのです。
きっかけさえあれば、前述したような脅しや暴力まがいの取立てでカネを払わせることができると思っているのです。
押貸しの手口
この手法もやはり名簿屋から買った顧客リストを元に行われます。
大手消費者金融などから、ターゲットを絞るための名簿を買い取り、顧客リストから多重債務者、以前にヤミ金を利用したことのある人などにめぼしをつけて、その人の銀行口座に数万円を勝手に振り込みます。
押し貸しに遭う人のほとんどは多重債務者です。
自分の口座に身に覚えの無い現金が振り込まれると、「ラッキー」とばかりに引き出して使ってしまうことが多いのです。
しかし、後日、振込をしたヤミ金融業者から途方も無い利息で返済を要求されます。
お金を使ってしまった人は、その時になって慌ててももう遅い。
ヤミ金業者はしてやったりとばかりにその人に返済を迫ってきます。
これが「押貸し」の手口です。
そして、お金を使ってない人、キャンセルを申し出る人に対しては、キャンセル料を要求するという悪質さです。
さらにはキャンセルしても、再度振り込んでくるケースもあります。
さらに日にちが経てば経つほど、高くなる利息を請求してきます。
利息の返済が遅延すると、
「893を連れて直接取立てに行く」
「裁判を起こす」
などと脅してきますが、遠く遠方からわざわざ小口の融資のためにそこまでして取立てるメリットはあるのでしょうか。
はたして疑問です。
これは無視してしまっても良いのでしょうか。
かといって、業者の言うままに振込してしまうと、あとはヤミ金の意のままになってしまいますし。
押貸しに対して、我々は一体どう対処すれば良いのでしょう。
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押貸しの対処法は？
この「押し貸し」の対処法について、ネットで調べてみると様々な対応方法が書き込まれています。
- 無視すればいい
- お金をそのままもらってしまえばいい
- ヤミ金業者は犯罪者だから放置でかまわない
- 利息をつけずに返金してしまえばいい
- 金持ちの年配者相手以外は成立しないから放置でいい
- 通帳記入してしまえばいい
- 遺失物と判断して放置でいい
などといったアンサーが多く書き込まれています。
押し貸しなど大したことない手口であり、ほっとけば問題ないというイメージを持っている人が案外多くいるようです。
が、これらは非常にのんきな答えで、実に危険極まりないものです。
「押貸し」は、我々素人が思っているほど単純なものではなく、とても厄介な案件なのです。
押し貸し被害は、経過はどうあれ、ヤミ金融に自分からお金を借りたのと同じ状態になってしまっているので、返済に苦しむという最悪の事態が待っています。
ヤミ金業者はプロの金融屋。
落としどころをちゃんと考えて行動しています。
そもそも、押貸し業者は、回収の見通しが立っているターゲットをあらかじめ狙って貸しています。
手元には顧客名簿があり、押貸し相手の個人情報を掴んだ上で押し貸し行為を行います。
回収の見通しが立っているということは、借り手の家族や親戚、勤務先などの連絡先を押さえているということです。
なので、「放置で良い」というのは、全く不適切な回答です。
また、「利息をつけずに返金してしまえばいい」というのも適切ではありません。
ヤミ金業者というものは「完済」を嫌いますから、自分達の振込先を簡単に教えたり、まして「返金に応じる」ことなどありえません。
また、口座を教えてもらって返金するというのも決して簡単なことではありません。
そして、放置したままにしておくと、やがては家族や親戚、果ては会社にまで被害が及びます（取立ての連絡が入る）。
それを恐れて「返したい」と言ってしまうと、
「よほど周囲に連絡されたくないんだな」
と業者に悟られてしまい、その心理に余計につけ込まれて被害が拡大するおそれがあります。
押し貸しという手口は、我々が思うほど単純ではありませんので、放置などせず、ましてや返金などせず、よく考えて行動することが必要な案件なのです。
押貸しを無視し続けると、自宅や職場に嫌がらせの電話が入るようになります。
家族や同僚にとっては、とても迷惑な話です。
ましてや本人はたまったものではありません。
職場に電話がかかってきたために、いたたまれず辞職に追い込まれた被害者もいます。
押貸しに使われた銀行口座が悪用され、凍結されることもある
とても厄介なことですが、押し貸し業者が使ったあなたの銀行口座が悪用されて、口座が凍結されてしまうという場合があります。
どういうことかというと、押し貸し業者が、あなたの銀行口座を他の顧客（他の債務者）の借金返済口座として、勝手に使い始めるというケースです。
押貸し業者は、警察に逮捕されたくないので、自分達が常用している銀行口座（つまり個人情報）を公開したくありません。
だから、他の債務者の返済口座として、あなたの銀行口座を振込先として使い始めるわけです。
するとどうなるか？
他の債務者が、借金の返済が出来なくなり、弁護士や司法書士にヤミ金被害の相談を依頼した場合、あなたの銀行口座が凍結されてしまう可能性があるのです。
一度凍結されると、何年間も復活しない可能性があります。
そのうえ、新しい口座を開設することもできなくなります。
こうなると、解除することも困難になりますし、待っていれば元に戻るということもありません。
さらに困ったことに、あなたの口座がヤミ金業者に利用されている事実が警察に知られてしまうので、警察はあなたがヤミ金業者と共謀していると疑ってきます。
すると警察は、事件が解決するまで口座の凍結を容認します。
口座凍結を解除するためには、あなたの疑惑を晴らすしかありません。
ここまで来てしまうと、警察は何もしてくれませんから、法律家に相談して解除を要請するしか方法は残っていません。
放っておくといつまでたっても自分のお金がおろせない、銀行口座が利用できない状態が続いてしまいますので、いち早く法律家に相談するのがベストな手段です。
さらにまずいことに、ヤミ金業者を幇助している疑いをかけられ、あなたが逮捕されてしまう可能性さえあるのです。
こうなると最悪ですね。
こうなる前にできるだけ早く弁護士か司法書士に相談しましょう。
向こうからの振込が既に行われている場合は、ヤミ金問題に強い法律家に相談するのがベストです。
消費者センターに連絡するという方法もありますが、ヤミ金問題には強くありません。
即座に法律家に無料相談をして、そのうえで、ヤミ金業者に対し
「法律家に相談したら返金する必要がないと言われた」
と言ってみるのも一つの方法です。
結果、これを聞いただけで諦めて引き下がるヤミ金業者もいます。
どこの事務所に相談したかをはっきり話すとより効果的です。
銀行口座などの情報がネットオークションから漏洩している可能性がある
便利でお得なネットオークション。
今ではすっかり世の中に広まってますね。
管理人もヤフオクには大変お世話になっています。
とても便利なネットオークションですが、利用していて心配なことが一点あります。
個人情報の漏洩です。
管理人は主にヤフオクを利用しています。
今でこそ個人のメールアドレスを交換しなくても相手とやりとりできるように仕組みが変わりましたが、以前はメールアドレスを教えないと取引できませんでしたよね。
管理人の場合、ヤフオクを利用し始めた頃から、スパムメール、迷惑メールが突然増えだした経験があります。
それは今でも続いているので、毎日困っている状態です。
海外の人と取引した時なんかすごかったですね。
訳のわからない英語の迷惑メールが突然増えて、解除するにもできず、これには未だに困っています。
メールアドレスの漏洩や決済などの問題はヤフオクのシステム改善により解決しましたが、ヤフオク以外はまだまだばらつきがありますね。
オークションによっては、自分の銀行口座などを公開する必要が出てきます。
それに、取引きの時点で、互いの住所・氏名・電話番号を公開する必要も生じます。
この時点で、「銀行口座」「住所氏名」「電話番号」などの個人情報が流出してしまいます。
最近では、このオークションの盲点をついて悪用した「押し貸し」被害も発生しているようです。
多重債務者リストなど関係なく、普通に生活している一般市民が、押貸し被害に遭ってしまっているのです。
これはたまったものではありません。
もし万が一、自分が被害を受けた場合は、すぐに警察か法律家に相談して解決してもらいましょう。
相手は金融のプロです。自分一人で片付けるのは困難ですからね。
押し貸しのお金は、元金すら返金する必要はない
押貸しも、ヤミ金融という違法業者による貸し付けですから、利息はおろか、元金すら返済する必要はありません。
押し貸し行為そのものが違法であり、「不法原因給付」にあたります。
民法第708条「不法原因給付」
出典：Wikibooks
不法原因給付を行った者はその返還を請求できない、という法律があります。
口座を自分から解約してしまう方法もある
押貸し被害の対処法として一番手っ取り早いのは、自分から当該の口座を解約してしまうという方法です。
そうなると、押し貸し業者もこれ以上手が出せませんし、警察からあらぬ疑いをかけられる恐れもなくなります。
口座解約をする前に振り込まれてしまった場合は、すぐさま法律家に相談しましょう。
ヤミ金業者は、法律の専門家である弁護士や司法書士の介入を最も嫌います。
これが一番効果のある方法です。
手遅れになる前に、いち早く法律家に無料相談して、早期の解決を図るようにしましょう。
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ヤミ金問題はとても厄介で危険なので、取り扱う司法書士自体が少ないのが現実です。しかし安心して下さい。日本にはリスクを恐れない正義感あふれる闇金に強い司法書士事務所が存在します。 闇金に強い司法書士とは ...
