ヤミ金の督促・取立てはそれはそれは執拗で恐ろしいものです。
これは今も昔も変わりありません。
返済が滞ると・・・
ヤミ金は、金利がとんでもなく高いかわりに貸し付ける金額はごく少額のケースがほとんどです。
借り手が個人の場合には、3万円、5万円、10万円といったあたりの金額が多いでしょう。
ただし、借り手が事業者になると、50万円、100万円、300万円と貸し付ける額が大きくなることもあります。
借金の返済期日は1週間後もしくは10日後というケースが多く、返済期日の前日あたりになると必ず電話してきて、
「明日には必ず返済しろ。」
「利息分だけでも振り込め。」
と電話で言って来ます。
しかし、ヤミ金に手を出す人は、ただでさえ借金に苦しんでいます。
たとえ数万円という金額であっても、1日1割などという高利では利息さえ払えないケースが出てきます。
そうなると、カネを貸すときに見せたやさしい態度は一変し、悪質な厳しい取立てが始まるのです。
本人を電話で脅す
取立ての基本は電話による催促です。
ただし、やさしい口調で返済をお願いするというものではありません。
脅迫まがいの口調で、
「今日までに払わなければ、どうなるかわかっているのか」
「オマエにも家族がいるだろう。奥さんや子供が安心して生活できると思っているのか」
「これから自宅に行くぞ」
などと電話口でわめき散らし、ときには、
「もしカネがつくれないなら、腎臓を売れ」
などと脅してきます。
借りた人が払えない事情を説明しようとしても一切受け付けてはくれませんし、昼となく夜となく長時間にわたって厳しい口調で返済を迫ってくるのです(テレホンテロ)。
ヤミ金は貸付を行う時に、自宅や本人の携帯電話の番号の他、勤務先の電話番号、のみならず家族や親戚の名前・住所・電話番号・勤務先を聞き出しており、返済が遅れると、誰彼かまわず脅迫の電話をかけまくります。
家族や親戚ならいざ知らず、勤務先にまで電話をかけて怒鳴り散らすのですから、たまったものではありません。
家族を脅迫する
本人だけでだめなら、家族も脅迫します。
「お宅のご主人から迷惑かけられてるんですよ。」
「ウチに住めなくなってもいいんですか」
「どうなるかわかっていますよねえ」
大抵は本人の妻に脅しをかけて、離婚寸前まで追い込む、あるいは離婚にまで追い込んでしまうことがあります。
子供の学校へ電話
勤務先ばかりでなく、子供も含めた家族構成を細かく把握しています。
そして、子供の学校に電話し、
「〇〇君のお父さんにお金のことで迷惑をかけられてる。」
「これは問題だ。学校はどう対応するつもりだ。」
などとクレームを入れます。
子供が学校に居づらくなるのは間違いありませんし、私立の場合は辞めざるを得なくなるなどという問題も起こり、子供がいじめに遭う事態に発展してしまうことすらあるのです。
近所の人に触れ回る
ヤミ金は、当然利用者の住所も知っています。
そこで様々な嫌がらせをしてきます。
近隣住民のポスト全部に、「〇〇さんがお金を借りて返してくれない」「泥棒」などと書いたチラシを投函したり、貼り紙したりなどします。
このため、家族が住みづらくなり、引っ越しを余儀なくされるケースもあります。
消防車や救急車を呼ぶ
嫌がらせ目的で、消防車や救急車を呼ぶこともあります。
しかも一日に何回も呼んだりします。
深夜に消防署に電話をかけて「〇〇宅が火事だ」「〇〇宅に重病人がいる」などと言っては、利用者を困らせます。
何より近所では大迷惑ですし、消防署にも迷惑がかかります。
宅配業者を呼ぶ
頼んでもいないのに、ピザや寿司などの出前を届けられたりします。
これも一日に何度も何度も届き続けることもあります。
ピザ屋、寿司屋にも迷惑がかかりますし、家族もとても心配し、怖れます。
近所の人も不審がり、いよいよ住みにくくなってしまいます。
インターネットを使っての嫌がらせ
最近増えているのが、インターネット上での嫌がらせです。
これは意外と精神的に参るものです。
例えば、ネット上に個人情報をばらまいたり、掲示板などに名誉毀損の書き込みをしたりします。
実名を公表され、ヤミ金を利用していることを書かれてしまい、知人のみならず万人に知れることになってしまいます。
さらには、被害者が電話に出なくなると、「どろぼう、かねかえせ、ただですむとおもうな」等の脅し文句を並べた「お悔やみ」電報を送りつけることもあります。
それも一度や二度ではありません。
これらの行為は明らかに脅迫であり、犯罪です。
しかし、こうしたやり方で脅かされると、一般の人はたいてい参ってしまい、ヤミ金の取り立てから逃れるために、また別のヤミ金から借金して返済しようとするのです。
実は、2006年と2007年に施行された「改正貸金業法」のため、このような行為は禁止されました。
現在では、サラ金業者は一切このような行為はしませんが、違法なヤミ金業者は平気でこういった嫌がらせをしてきます。
禁止されているのに、債務者への脅しが密かに行われているのが実態です。
これに負けて、返済の為にさらに借金を重ねてしまえば、ヤミ金業者の思うツボですので、このような行為を受けたら、即座に法律事務所に相談するようにしてください。
都道府県の窓口や警察は、実際のところいまいち当てになりません。
下記、私の体験談からその実態をご説明しようと思います。
回収するための追い込み
そして、最近問題になっているのが、回収のための追い込み問題です。
融資を受ける際に聞き出した勤務先や自宅、実家、本人の携帯番号、家族や親戚の連絡先などに対して、片っ端から電話をかける行為です。
これも当然ながら現在では違法なのですが、実際には行われているのが現実です。
実際に、私管理人が受けた追い込み電話の実話を下記に記しておきます。
思い出すだけでも頭を抱えてしまうようなそれはそれはいやな脅迫の連続でした。
>>管理人のヤミ金取立て電話体験談【実話】
自宅や会社にまで電話をかける・押しかける
本人への携帯電話でダメなら、今度は自宅に電話をかけて直接脅かします。
借り手が払えないといっても許してくれず、「いますぐ親戚や知り合いに電話してカネを借りさせろ」と迫ります。
カネを貸してくれるという親切な人が見つかると、本人と一緒にその人のところまで行き、借りたカネを奪っていきます。
また、借りた人が勤めている会社にまで電話をかけてくることがあります。
関係ない人がいるオフィスに大声で電話をかけて脅したり騒いだりして本人を困らせたり、会社の同僚からカネを借りて返済しろなどと迫ります。
そのため、勤務先を退社にまで追い込まれる人も少なくありません。
現在では法律が変わったとはいえ、自宅に押しかけての取立ても平気で行います。
さらには、借り手の職場、親戚の家、近所の家、果ては子供の学校にまで押しかけて返済を迫ったりもします。
また、借り手の家族に女性がいる場合、風俗店で働いてカネを返せなどと言ってくることもあります。
これらは明らかな犯罪行為ですが、元々が犯罪者。
暴力こそふるいませんが、これくらいのことは彼らには当たり前のことです。
どこへでも現れての取立て行為、昼夜を問わない執拗な電話攻撃、自宅玄関や会社に変なものを置き去ったりするなどして、借り手を精神的に追い込んでいきます。
玄関先に「犬の首」が置いてあったなどという不気味な話さえあります。
事務所に監禁し脅す
闇金は、基本的に法律など無視して行動する犯罪集団です。
悪質なヤミ金ともなると、借り手を強要して他のサラ金に借金させようとする場合もあります。
サラ金には大手もあれば、中小、零細企業もあります。
サラ金の中には審査の甘いところもあって、ヤミ金から借りているような人にでもカネを貸してくれるところもあります。
そういう業者に行くよう指示して無理矢理借金させ、自分のところへの返済に充てさせるのです。
さらには最悪の場合、借り手を事務所に連れ込み、ほとんど監禁した状態でののしったり脅したりもします。
マンガでよく見るように、イスに縛りつけたりなどは決してしません。
この場合は慣れたもので、入り口のドアは開けておき、
「いつでもトイレに行ってもいい。」
などと言って、拉致監禁財を逃れようとします。
このような悪質な取り立てに精神的に耐えられる人は少ないでしょう。
借りた人は借金をしているという「ひけめ」もあって、闇金の取立ての恐ろしさに対抗できなくなってしまうのです。
取り立てに耐えられず自殺に追い込まれるケースも
これまで述べてきたようなヤミ金の取立てのやり方は、もちろん違法なものです。
金融庁の事務ガイドラインでは、いくら借り手が返済しないからといっても、暴力的な態度をとることや勤務先にまで押しかけて取立てを行うことなどは禁止されているのです。
闇金に限らず、下図に示したような取立てを受けた場合は、すぐに法律事務所に相談してください。
しかし、そうした法律的な知識がない、あるいは知識はあってもヤミ金が恐ろしくて抵抗できない人達の中には、厳しい取り立てに耐えかねて自殺する人も出ています。
日本における自殺者は年間で3万人ほどですが、このなかで経済的な理由を苦にして自殺する人の割合が、確実に増えています。
最近も、妻がヤミ金からたった1万5000円を借りたばかりに、10万円も返済させられ、それでも闇金の取立てが続き、結局は老夫婦と妻の兄の3人が電車に飛び込んで自殺するという悲惨な事件がありました。
また、妻がヤミ金から借金して返済できず、闇金の厳しい取立てが夫にまで及んだため、
「おまえの借金のせいで生活がめちゃくちゃになった」
と、夫が妻を殺害するという痛ましい事件も発生しています。
ヤミ金被害については、こんな悲惨な結果になる前に法律家に相談して、一日も早く解決してもらうことをおすすめします。
禁止されている取立て方法
以下のような借金の取り立て方法は法律によって厳しく禁じられています。
しかし、闇金業者は法律などおかまいなしです。
- 繰り返しまたは継続して借りた人や保証人などに電話や電報などで連絡したり、訪問すること
- 大人数で訪問すること
- 暴力的な態度をとること
- 正当な理由もなく、午後9時~午前8時までの時間、その他不適当な時間帯に、電話をかけたり訪問したりすること
- 貼り紙、落書き、その他の手段で、借りた人の借金に関する事実をあからさまにすること
- 勤務先を訪問して、借りた人や保証人を困らせたりすること
- 借金の整理を弁護士に依頼したことの通知、または調停その他の裁判手続きをとったことの通知を受け取ったあとに、正当な理由もなく支払い請求すること
- 法律上は支払い義務がない人に、支払い請求をしたり、必要以上に取立てに協力するよう求めること
- その他、正当とは認められない方法で請求すること
以上の行為は禁止されてますが、でも実際にはやってますね。
闇金から実際に送られてきた嫌がらせ電報です。
もし、上記のような厳しい取立てに遭った場合は、専門の法律家に相談しましょう。
警察は、暴力行為などの証拠が無ければ動いてはくれません。
法律家に相談するのが一番の手立てです。
闇金に強い弁護士・司法書士の力を借りて、早期の解決を図りましょう。
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【ヤミ金相談】闇金に強い司法書士
ヤミ金問題はとても厄介で危険なので、取り扱う司法書士自体が少ないのが現実です。しかし安心して下さい。日本にはリスクを恐れない正義感あふれる闇金に強い司法書士事務所が存在します。 闇金に強い司法書士とは ...