ヤミ金の種類は、時代とともに様々に進化しながら生き続けています。
手口は巧妙ですので、ヤミ金と見抜けない場合もあります。
犯行形態の移り変わり
ヤミ金融の「種類」といっても、いつも同じステロタイプが適用できるような形で各種のものが共存している、というわけではありません。
闇金融の具体的な犯行形態には、時期によって移り変わりがあり、そして時代に合わせて進化・巧妙化、多様化しています。
かつて高利の代名詞といえば「トイチ」つまり、10日で一割の利息を取るから「トイチ」と呼ばれていました。
「ナニワ金融道」などでもお馴染みの闇金用語ですね。
トイチは年利365%ですから、出資法違反の犯罪行為です。
それらはかつては、暴力団やその周辺の人物によるモグリの高利貸しでした。
貸金業は登録制です
店舗が1つの都道府県だけの場合は都道府県知事から、店舗が複数の都道府県にまたがる場合は財務局から、貸金業者としての登録を受ける必要があります。
登録を申請するには、氏名・住所を明らかにしなければなりません。
犯罪行為をするために、わざわざ登録を申請する必要もないし、身元をはっきりさせれば、捕まってしまう危険もあります。
そういうわけで、闇金は貸金業者の登録をせずに貸金業を営んでいました。
このようなモグリの高利貸しは、口コミでの紹介など、人的ネットワークを頼りにしてお客を集めていました。
そのため、社会の表面上に現れ出て周囲を騒がせることも、あまり多くありませんでした。
1990年代の初頭頃は、「〇〇企画」「〇〇興業」などといった名前の高利貸しがポツン、ポツンといる、という状況でした。
現在存在する闇金融は、サラリーマン、主婦、自営業者(審査が厳しい)などの一般人をターゲットに、手広く多数の被害を与えており、かつてのモグリの高利貸しとは、異質な業態となっています。
その質的な変化が起こったのは1990年代の後半とみられます。
ヤミ金融の手口
その後、ヤミ金の手口も多様化し、システム金融、都(1)金融(都①金融)、090金融・080金融、カラ貸し、不動産金融、ケータイ金融、車金融、家具リース、ソフト闇金、クレジットカード現金化商法、偽装質屋、買取屋、整理屋、紹介屋、占有屋、チケット金融、ファクタリング金融、押し貸し、年金担保ヤミ金、引っかけヤミ金、日掛け金融などなど、様々な手口を使って、被害を拡大していきました。
そして、現在では勧誘方法も昔と変わってきています。
以前は、電柱や電話ボックスなどに「即日融資」「他で断られた人歓迎」などの貼り紙をするといった宣伝方法が多く使われていました。
ところが近年では、インターネットの普及によって、掲示板への書き込みで顧客を勧誘する、ホームページを開設して顧客を勧誘するといった方法が増えてきています。
ヤミ金の運営するホームページって怖いですね。
ヤミ金業者のホームページには、貸金業登録が明記してあるものがほとんどです。
しかし、これはウソの表示が書いてあるケースが多いです。
また、別の業者の登録番号を勝手に掲載していたりするケースもあります。
正規の登録番号は、金融庁のホームページで調べることができますので、検索して調べるようにしましょう。
金融庁「登録貸金業者情報検索サービス」
出典:金融庁ホームページ
我々一般消費者は、このように多様化し、ますます一般生活に溶け込んでくる闇金融の手口に関する情報に敏感になり、自分を守る努力が必要になってきます。
みなさん、常に周囲にアンテナを張って情報を収集して、ヤミ金被害に遭わないよう気をつけましょう。
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