ヤミ金融はれっきとした犯罪者です。
いくらお金に困っていたとしても、絶対に近づかないようにしましょう。
ヤミ金は非合法金融です
ヤミ金融は、出資法の金利規制に違反する超高金利で貸付を行う非合法金融業者です。
超高金利というのは、例えば、10日で三割（トサン）、10日で五割（トゴ）といった高金利のことです。
貸付金を10万円とすると、トサンなら10日間で利息が3万円です。
30日間の利息は、三万円×三回で9万円、元利合計は19万円です。
貸付金は、ひと月でおよそ二倍になります。トゴなら、20日で二倍になります。
出資法（出資の受け入れ、預かり金及び金利等の取り締まりに関する法律）は、一般に年109.5%を超える金利を禁止し、業としての貸付については年20%を超える金利を禁止しています。
高金利を放任すると、社会にとって害悪となりかねないからです。
ヤミ金融は「業として」行っているので、適用されるべき上限金利は年20%です。
トサンを年利に換算すると、年1095%です。トゴは年1825%です。
出資法の上限金利の50倍。100倍に近い暴利です。
出資法違反は犯罪です
出資法違反は犯罪です。
一般的に年109.5%を超える金利の契約・受領・要求の行為をしたときは、5年以下の懲役もしくは1,000万円（法人の場合3,000万円）以下の罰金（併科あり）に処せられます（出資法五条一項）。
業として貸付を行う場合は、年20%を超える金利について、同様の処罰に処せられます。
業としての貸付で年109.5%を超える「著しい高金利」については刑が加重され、10年以下の懲役もしくは3,000万円以下の罰金（併科あり）に処せられます。
ヤミ金融は非合法金融です
ヤミ金融は非合法金融です。
ヤミ金融は、しばしば暴力団の資金源として利用されています。
しかし、ヤミ金融事犯で警察が暴力団関与事件と認定しているのは、全体の三割程度です。
関与といっても、暴力団構成員が自分で貸付や取り立ての現場実務にあたっているとは限りません。
実際に被害者と接点を持つヤミ金融業者の従業員や店長はあらかた一般人で、暴力団構成員はその背後にあって指揮命令し、犯罪収益を上納させる、という形で関与している構図が認められます。
取立て行為そのものが違法
借金返済の滞っている人に対して業者が取り立てる行為については、貸金業規制法および金融庁の定める事務ガイドラインで規制されています。
しかし、ヤミ金は、このような規制を全く無視して悪質な取立てを行っています。
たとえば、大声をあげたり乱暴な言葉を使うことは禁止されています。
深夜や早朝に電話をしたり、自宅にまで押しかけたりすることもダメです。
もちろん、家族や会社の同僚など、借金を返済する義務のない人に請求することもできないことになっています。
ところが、このような取立ては、闇金は密かにやっています。
むしろ、まだ優しい方といえるかもしれません。
ひどい場合になると、
- 戸籍を売らされる
- 銀行口座を売らされる
- 外国人と偽装結婚させられる
- 腎臓を片方売らされる
- タコ部屋で働かされる
このような行為は、もはや刑法上の犯罪行為です。
もし、こうした取立てを受けた時は、すぐに警察に通報してください。
ヤミ金の存在自体が違法である
ここまでの説明でおわかりの通り、ヤミ金は、商売のやり方も仕組みも既に違法なのです。
しかし、これは当然といえば当然のことなのです。
なぜなら、闇金は、その存在自体が違法だからなのです。
貸金業規制法によれば、貸金業を営む事業者は貸金業登録をしなければなりません。
ところが、ヤミ金の多くは無登録で営業しています。
このような無登録の貸金業者は、本来、存在するはずのないものなのです。
また、貸金業登録をしていても、出資法に定められている上限金利を超える金利でカネを貸すことは違法です。
つまり、闇金は、その商売が違法なら、存在すらも違法。犯罪者なのです。
犯罪者を向こうに回して個人で立ち向かうことは無謀なことですので絶対にやめましょう。
ヤミ金被害の相談は、ヤミ金解決のプロである弁護士・司法書士にお願いするのが最も安全で確実な方法です。
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