ヤミ金問題解決を弁護士・司法書士に依頼するにあたって、必要なもの・書類があります。これについてご説明します。
証拠となる資料を残しておく
ヤミ金は、自分達の商売が出資法に違反した重大な犯罪行為であることを十分に承知しています。
ですから、カネを貸す際には、違法行為の証拠となるような書類を、借り手にはほとんど渡しません。
貸金業規制法によれば、貸金業者がカネを貸したときは借り手に契約書の原本もしくは写しを渡さなければならないことになっているのですが、それさえも渡さないケースがほとんどです。
また契約書を入手できたとしても、その契約書に記入されている借入利率は年29.2%以下になっていたりします。
実際には「10日で5割」などという法外な利息を請求しておきながら、契約書に書かれた金利は出資法の範囲内におさまっているのです。
つまり、契約書を渡したとしても、そこにはウソの内容が書かれているわけです。
そのため、弁護士が被害者から闇金問題の依頼を受けたときは、まず、いかに証拠を集めるかということに力を入れます。
闇金が違法な商売をしているという証拠がないと、いくら本人が「法外な利息を要求された」といっても、簡単には証明できないのです。
ですから、弁護士・司法書士に依頼する場合は、どんなものでもかまいませんから、闇金との取引の事実がわかるような証拠となる資料を、できるだけ残しておくようにしてください。
そして、依頼の際には、証拠となる資料をすべて提出してください。
自分では「こんなものまではいらないかな」と思うような資料でも、実はとても重要な証拠になるということもよくあります。
どんなものが証拠資料になるのか
では、どのようなものが証拠資料として役に立つのでしょうか。
(1)銀行振り込みの明細
多くのヤミ金が貸すときも返済のときも、銀行口座を利用しています。
借りたカネがヤミ金から銀行口座に振り込まれる場合は、振り込み人の名前や振り込み金額が残ります。
また、闇金の口座に振り込んで返済した場合も、誰に、いつ、いくら振り込んだかの明細が残ります。
この銀行振り込みの明細は、カネのやりとりを証明するとても重要な証拠となりますので、なくさないように保管しておくのがよいでしょう。
また、振り込みの際に使っていた「振込カード」や通帳、銀行の振込用紙なども証拠となります。
(2)メモ
闇金とのやりとりを、できるだけメモしておくことも大切です。
あるいは日記につけるなど、文章にしておくと十分に証拠として通用します。
メモ書きの内容は、いつ、いくら借りて、いくら返済した、といった簡単な記録でかまいません。
(3)ボイスレコーダーのデータ
さらに証拠として役に立つのが、ヤミ金とのやりとりを録音したボイスレコーダーのデータです。
また、スマホや携帯電話の録音機能を使って、録音データを残しておくのもよいでしょう。
カネのやりとりだけでなく、闇金から違法な取立てを受けたような場合にも、録音しておけば確実な証拠となります。
(4)借りている業者のリスト
現在借りているヤミ金業者のリストを一覧表にしてまとめておきましょう。
これは、弁護士・司法書士が交渉を始める際に必ず必要になる大事なものです。
隠すことなく全て伝えるようにしましょう。
(5)ヤミ金業者を知った情報源となるもの
借りてしまったヤミ金業者のことを知るきっかけとなった情報源となるものが残っていれば、提出しましょう。
例えば、ダイレクトメールとかチラシ、広告、インターネットのホームページなどがわかれば教えるようにしましょう。
その時に関わった担当者の名前、直接会ったのであれば、容姿や特徴についても伝えるようにしましょう。
(6)被害状況のわかるもの
どのような被害に遭ったか覚えている限り伝えましょう。
また、業者の貼った嫌がらせの貼り紙や、メールやファックスなどが残っていれば提出しましょう。
このように、できるだけ証拠となる資料を残しておけば、弁護士・司法書士が交渉する際にも有利に話が進められます。
さらに、刑事告訴をする場合でも、証拠が多いケースのほうが有利になるのはいうまでもありません。
なお、実際に弁護士・司法書士と打ち合わせる段階では、借入先の業者名や最初に借りた金額と日時、現在の残高などをまとめた一覧表、それから本人の収入明細や資産に関する資料などを用意しておくと、弁護士・司法書士のほうも状況をより正確に把握することができます。
以上のように、どんな小さなものでも証拠になりうる可能性があります。
どれか一つでもかまいませんので、保管しておくか、探し出しておくようにしましょう。
なかにはヤミ金問題に積極的でない弁護士もいる
闇金被害に遭ったときは弁護士・司法書士に相談するのが確実だと述べてきましたが、残念ながら、なかにはヤミ金問題に積極的ではない弁護士・司法書士も存在します。
もし、助けを求めて弁護士・司法書士を訪ねても、相手が消極的だなと感じたら、すぐに他の弁護士・司法書士をあたるようにしてください。
ヤミ金問題が苦手な法律家に依頼すると、へたに介入することで、逆に被害がエスカレートしてしまう最悪のケースも考えられます。
ですから、ヤミ金問題に強い弁護士・司法書士に依頼するのが大変重要なのです。
そんな弁護士・司法書士は、誠実に的確に対応してくれます。
真に信頼できる、信用できる、心強い弁護士・司法書士を選んで依頼するようにしましょう。
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